ベンチャーの経理の仕事の実態を知りたい
ベンチャーで仕事したことないので働き方に不安がある
経理でもストックオプションって期待できるのかな
ベンチャーで仕事することに対する期待と不安ってありますよね。
期待したいこととして、「やりがい」を挙げる人は多いと思います。
上場前に入って上場企業になるための経理の仕事を経験したい
人数が少ないうちに入って出世したい
経営者と直接やり取りをして仕事したい
ストックオプションをもらいたい
そんな思いを持っている方もおおいのではないでしょうか。
一方で、不安も大きいのがベンチャー企業への転職であり、経理職であっても例外ではありません。
激務なんじゃないか
会社が潰れたりしないかな
上場できないんじゃないか
ベンチャー3社で11年仕事をしたコハクです!
上場を目指して経営していたベンチャー会社では経理担当が2名、財務担当が1名いました。
急成長企業をしっかりと支えられるバックオフィスがあると、経営は安心して攻めに集中できます。
そして、上場を考えるなら絶対外せない重要な仕事でもあります。
本記事では、経理職でベンチャーへの転職を考えるなら、ぜひ知っておいてほしい実態を私の経験から余すところなく伝えて、ご自身の転職活動の参考にしていただけばと考えています。
それでは参ります!
目次
経理でベンチャーに転職して向き合う大変さ
まずは、ベンチャー企業で経理として仕事することがどれほど大変なのかをご紹介します。
- 1.決算前の忙しさ
2.体制が未整備が故の仕事の煩雑さ
3.ミスが許されないプレッシャー
それでは、それぞれを解説していきます。
1.決算時期のベンチャーは非常に忙しい
ベンチャーに経理として転職した場合の大変さとして、1つ目に決算時期の忙しさを紹介します。
上場を考える場合、決算といっても、年間の決算だけでなく、当然、4半期決算もしっかり対応しなければなりません。
ベンチャー企業では人員体制もシステムインフラや会計のルールづくりも十分ではないケースも多くあります。
そのような中でさらに、ベンチャー企業では、次々と新しい事業が立ち上がっていきますので、計上に対する考え方があっているかどうか、監査法人等に確認する必要がああります。
決算時期になるとどこの会社でも経理は忙しいものですが、特にベンチャー企業の経理は人員が限られている中でも、新しい業務が発生するため非常に忙しい状況になります。
2.体制が未整備が故の煩雑さ
2つ目のベンチャー経理の大変さとしては、体制が未整備が故の煩雑さがあります。
経理周りのシステムは導入してあっても、設定が未完成だったり、運用ルールが細かく決まっていなかったり、以前の担当者が急にやめてしまってぐちゃぐちゃという場合もあります。
ベンチャーによっては、管理部門の体制をこれから作っていこうとしているフェーズかもしれません。最初は、経理も総務も兼務で全て行うような人を配置していて、徐々に増やしている会社もあります。
スタートアップにとっては、営業やマーケティング・研究開発に投資を先行させるため、管理部門の費用は後回しにしやすい傾向があります。
ベンチャー企業の経理業務は、経理業務そのものの作業量が多いだけではなく、社内の体制やインフラが未整備なために発生する手間も沢山あります。
3.ミスが許されないプレッシャー
3つめのポイントとして、ミスが許されないプレッシャーをご紹介します。
こちらは特に上場を狙っているようなベンチャー企業の場合により強い傾向があります。直前期と呼ばれる時期には、百点の対応が期待されるのためものすごいプレッシャーがあります。
具体的には、決算の締めから45日で決算を発表しないといけないため、期限が明確に決まっています。そして、それを過ぎて発表したものを修正するには、別途正式な手続きを踏んで修正を発表する必要があります。
直前期は決算の修正発表は基本的にナシです。上場スケジュールを見直すレベルでナシです。そのため、経理処理には期限を守るだけではなく正確性が求められます。これが大きなプレッシャーとしてのしかかってきます。
次は、逆にベンチャーに経理として転職する魅力についてご紹介してきたいと思います。
経理でベンチャーに転職して得られる魅力
ベンチャーで経理として働く魅力をまとめました。
経営者と直接仕事ができる経験
上場を経験することでのキャリアアップ
ストックオプションによる報酬
それでは、それぞれ見ていきましょう。
経営者と直接仕事ができる経験
まず、最初の魅力としては、経営者と直接仕事ができるということです。
売り上げや費用をどのように計上するのかは、経営に直結する非常に重要な要素です。
新しいビジネスを始めるとどう計上していいのか、できるのかわからないようなことも発生します。監査法人も含めて計上方法を相談しつつ、一方で経営としてはどういう風にしていきたいのか、という経営サイドの考えも反映する必要があります。
会社の都合の良い方に振りすぎても監査法人に指摘されますし、逆に監査法人に従っていてはどんどんディフェンシブになったり、手続きばかりが増えてしまって社内の管理コストが上がっていってしまいます。
経営者の意図を汲み取って、監査法人に指摘されそうなことを先回りして、経営者と落とし所を作る。上場を目指すベンチャー企業であれば経理がここまで踏み込んで動くこともあります。
上場を経験することでのキャリアアップ
2つめのベンチャー経理の魅力としては、上場を経験することでのキャリアアップです。
ベンチャーで仕事をすると、人もお金も足りないので自分で補わないといけない範囲が広くなります。その結果、業務経験の範囲を広く得ることができます。
特に、上場を経験したことがある、というのは管理部門の人材として重宝されます。上場のプロセスでのお作法をわかっているだけで、経理上のリスクを減らすことができるので、経験者を求めているベンチャー企業は数多くあります。
ストックオプションによる報酬
3つめの魅力としては、ストックオプションが付与される可能性があるということです。
ただし、入るタイミングによっては大した金額にならないですし、中途で転職して入るケースで上場したら一生暮らせるようなウハウハになるということはほぼないです。
通常もらう給与に加えて、会社の成長によって大きくもらえる可能性があるということでご紹介しました。
ストックオプションについては以前、以下の記事で詳細をご紹介しています。

経理のベンチャー転職まとめ
経理職でのベンチャーへの転職について、大変さと魅力をご紹介しました。
ベンチャーへの転職を検討するのであれば以下の記事も参考になります。
